パワートレーニングはすごく難易度が高い

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完成車にはパワーメーター がついてくるってのがスタンダードになりつつある。世の中パワーメーターが簡単に導入できるようになり、ガチ勢だけの玩具ではなくなった。自分はパワーメーター導入は肯定派である。「ちゃんとやる」人は経験年数に関わらず早く導入するべきだと思う。ただ、無用の長物とする人がほとんどだと言う事がネットではあまり語られていないような気もするので敢えて書く。

 

①あくまでもトレーニング器具の一つである

パワーメーターを買うと何か特別な事が出来るようになると幻想を抱いている人が多い。導入してみると心拍計をはじめて導入した時と大してやる事は変わらないと気付く。自分の事を良く知り、効率的にトレーニングをしたいという人以外は買って満足という事が大半だろう。
ならば、どういう人であれば導入すべきなのか?それは心拍計だけでもトレーニングは出来てるのでパワーメーターなんて不要だ!と思ってる人や、年間100時間はローラーに乗るよって人や、追い込み過ぎてオバトレするメンタルの持ち主くらいの人だろうと思う。データの活用と強度の設定は心拍計だけでも可能だ。今ある機材でちゃんと取り組んでない人がいきなりトレーニングを…なんてなろうはずがない。


②パワートレーニングは万能ではない

そもそも自分の力(FTP)を正確に知っている人はどのくらいいるのだろうか?FTPの上昇に一喜一憂して実力以上に過信している人、過去のFTPをいつまでも更新せずにCTLだけ異常に高い人。結局自分の匙加減ひとつでどうにでも評価出来てしまうのだ。実力以上のFTPインターバルトレーニングをすると効率は悪くなり、TSBがまだまだ走れると嘘をつく。その結果体の疲労感を無視してトレーニングをしてしまう人もいるのではないか?(ん?ブーメラン?)またその数値をどう活かしたいのか、目的が明確でないとそもそもキツくてツマらないパワートレーニングなんてしないのだ。


③結局パワーが大きいヤツが勝つんじゃない、速いヤツが勝つんだ。

ここがイコールじゃないって事を理解していない人も多い。すげー出力~ってなっても実際レースで必要なのは位置取りの嗅覚だったり、足をつかわない為のテクニックだ。同じコースを同じ体重の相手と走ってパワーは上だけど負けたなんてのは愚の骨頂。本番は少ないパワーで速く走った方が勝つのだ。パワーメーターはそんな当たり前の事を忘れさせてしまう危険性がある。レースってのはゴールに最初に飛び込んだヤツが強いんだ、数値の大きさじゃない。

 

 

上記の理由から導入するにあたってちゃんとした経験者がアドバイスをくれる環境、もしくは英語の文献などを地力で読み漁る独力がないと厳しい。
パワートレーニングバイブルに必要な事は全て書いてあるんだが、これのありがたみというか凄さを知るのはちゃんとパワトレ出来るようになってからだ。(でも世に出る情報はこの本からの抜粋ばかりだし、値段以上の情報が詰め込まれてあると本当に思う。)

パワーメーターを否定しているのではなく有意義に出来るか否かは使い手次第。これは道具全般に言える事よね。