いつかは東洋が現実になった日 其の二

前回買う意思を伝えたはいいものの家族承認を取れていなかった事を思い出し、嫁に今回の顛末を話した。よくわからんけど、買えるなら買えばいい。必要なんでしょ？とあっさり。まあそういう嫁だ。詳しい事がわからんのに頭ごなしにダメだとは言わない。自分の裁量でやれるならやれば良いというスタイル。ありがてぇ。

4.東洋の奇跡

リョウさんからフルオーダーになるので大阪の工場に行ってみてはどうかと提案を受けた。即答でYes。関西遠征であの辺に行くのは苦じゃなくなってたし、溶接の現場の温度や匂いを感じたい！って思っていたので願ったり叶ったりだったんですよね。

いくつか候補日をアップしてリョウさんを挟んでやりとり。平日仕事なので土曜、祝日のピンポイントになったのでなかなか先方を困らせたと思います(；´Д｀)

するとリョウさんから「石垣社長が水、木で愛媛に来るから会えないか？」との話。阿波CXに向かう朝だったんですけどね、もう興奮してえ？え？って覚醒してしまいましたよね。

その晩、気持ちを落ち着けて木曜に有休を取得するので先方と調整いただくようにお願いしました。フィールド社で石垣社長、こーたろー、リョウさんと勢ぞろいで素人のおっさんのバイクについてあーでもないこーでもないと話合うんだぜ、これ当たり前じゃないからな！（極楽と○ぼ）

5.東洋に惚れた日

当日、13時の待ち合わせでフィールド社に到着。石垣社長のイカつい車が店の前に止まっていたｗ

そもそもオーダーのアップチャージって5万そこそこなのに社長自ら愛媛まできてたら5万くらい吹っ飛んでるよなコレとすら思うんですよ。このあとバイクやCXについて色んな有難いお話を伺うんですけどね、社長はお金とかそういうものじゃなくて選手目線で一番の形で提案したいって情熱で動いてるんだなと感じました。

社長に今のCXバイクを見せるなり、「これはまぁロードバイクのポジションだよね」と。リョウさんにも言われてたけど、そんなに俺のポジションは特殊なのか…。まあ確かにタカトくんとのポジション違いすぎるけどw

「バイクに何を期待する？」と聞かれたので「バイクコントロールが下手くそな僕でも曲がれるようになりたいです」と伝える。

今のJFFやべんぢのジオメトリを渡して、跨ってみて社長がポジションを動かし始める。こーたろーも合流し、ローラーを回しながらポジションを二人があれこれいうてくれる。

10分くらいしてリョウさんが接客を終えて二階に戻ってきて一言「うわ、一瞬離れた間に全然違うバイク（のポジション）になってる！」と。そんな違うんです？って思わず聞いちゃいましたけど、三人とも見りゃわかるって顔してるｗ

実際乗ってみてどう変わったか、そりゃペダリングの方法やフォームが変わるんだから違うものだと理解はできるけど、不整地においてどう変わるのか全くイメージできてない。でも石垣社長曰く、「これでギアは1枚重くできるし、ケイデンスは上がるのは間違いない」とのこと。帰りに言われた通りに足を動かし続けて体に染み込ませるように60km走った。その時はわからなかったが今ならなんとなくロードとの体の使い方の違いがわかるようになってきた。

そういえばローラーしている姿を見て社長が「全然筋肉ないなー。尻から背中。小坂くんが強いのはお尻が凄いからよ」と。後ろ側の筋肉が使えてないといざという時に前側で踏むことが出来なくなるからねとのこと。

今まで筋肉ないねなんて言われたことなかったけど、パッとみてボリュームがないと感じるってわかっちゃうんだから弱点はここなのね。

他にも疑問をぶつけては全部聞いて丁寧に説明していただけて、僕の信じてたCXのロジックは大体全部間違っていましたｗｗｗこの1時間の内容だけでもビデオにしたら教則映像で売れるレベルだぜって思うくらい貴重な話ばかり。

そんな感じで色々揉んだ結果、僕のジオメトリが完成。

社長から説明を受けて終了。一階に降りて愛媛のCX事情や諸々の世間話をしつつ、終了。

実際、終わったあともリョウさんとこれ夢じゃないよなってくらいのテンションで終始興奮をしていましたｗあとは完成をまつだけ。だけど、バイクが届いた時にすぐにスライドできるように今のバイクもしっかり次期バイクに近付けたポジションを出してもらいました。

6.自分だけの東洋

大事なことだからもう一回言わせてもらいますね、「僕のジオメトリが完成」したのである。細かな数字は社長が竹之内選手と現場で貯めた経験値が生み出した数値なので明記しないが、市販のものとは大きく異なるのは確かだ。僕の腕が長いことでTLが一般のものでは足りなかったり（ステムを伸ばさないといけない）、細部をmm単位で決めていって頂いた。もう脳汁がすごいよ。ちなみに使用部材やカラーリングでこーたろー二号機をまるっとパクったので、こーたろーシグネイチャモデルと呼んでますｗ世界に二台目です。ジオメトリも加味すると世界に唯一無二のバイクが出来上がります。なんだろう、もう我が子の感覚です。

7.まとめ

実際にフルオーダーするとか、社長に話を聞いてもらうとか、フィールド社のリョウさんに話をお願いしたからこそ自身が一番満足できる形に成り得たと思ってます。そもそもこーたろーが東洋のサポート選手になったのが発端ではあるけど、色んなめぐり合わせでこんな最高なバイクを得るに至りました。諸所お世話になった方々には感謝してもし尽くせない…。きっとこのバイクで遊び回ることが一番の恩返しになると思いますｗ

いつかは東洋。そのいつかはもっと先の未来だと思ってましたけど、欲しいものを我慢して過ぎる時間は浪費でしかない、そう思えたので「今」動きました。後悔もないし、最高にハッピーです。その分苦労ｗはありますが、その苦労すらもかき消す魅力的なものならばそれはきっと掛け替えのないQOLを生み出すんだと思いました。